贅沢な主治医!
年間200日以上採集に出かけている私は怪我などは絶え間なく、さらにシ―ズン中には毎週末温泉地の宿で、ツアー参加者たちとその地の旬な美味い物をつまみに地酒でカンパ―イ!
の生活が続いている。
カンパ―イ!が続けば当然のように糖尿病は持病となるが、病院通いもままならず、主治医の佐々部先生の管理下で何とか病状が進まないように努力もしているが?
佐々部先生にはお世話になりだして10年近く、北海道から沖縄、八重山諸島まで採集にも同行させて頂いている。
最初に出会ったころは小学生の低学年だった佐々部家の次男陽平君も、現在は慶応大学の医学部に通う好青年に成長しているが、嬉しいことにいまだに一緒に採集に同行してくれている。とはいえボート部に所属しているため、蝶のシ―ズンはボートのシ―ズンでもあり採集に一緒に行く機会は減っている。
それでも年間何回かは声をかけてくれて、夏場にはゴマシジミ採集に同行できた。
先生も陽平君も共通している目的はネットインしていない種類の採集である。
この傾向は蝶マニアにはほとんどの人が持ち続ける願望であろうが、未採集種が少なくなればなるほど限られた地域に生息する種が多くなり、1種類増やすのも大変になってくる。
陽平君が夏休みになり、部活もないという8月中旬に時間がとれ、毎年山梨県で難しく、個体数の少ないゴマシジミ採集しかしていないので、たまには沢山採ってみたいと長野県のゴマシジミ採集に三人で松本市の奈川に!
奈川はゴマシジミの多産地域であるが、多産する古宿や寄合渡周辺はゴマシジミが保護され、採集が禁止されている。
案内した場所は採集可能な生息地であるが、極めて局地的な産地である割には個体数は意外に多い場所である。
最初のうちはゴマシジミをみつけると声をかけていたが、次々に飛び出すゴマシジミに親子は満足気にネットインしている。
私もネットインを続けながら先生をみると、え〜!っと!
なんと驚きのリリースを繰り返している。
破損?スレ?
それにしてはリリースが多すぎる。
移動中にリリースの理由を聞くと、「黒い個体はもう飽きたから、青い個体だけを狙っている」と。
私でさえ破損やスレ以外の個体は全て確保するほど貴重なゴマシジミなのに、なんと贅沢な採集をしていることか!
佐々部先生が勤める九段坂病院ではアレルギーの血液検査をしてくれ、皮膚科の谷口先生は昆虫アレルギーに詳しくお勧めである。
【注】黒い個体、青い個体とはゴマシジミの翅表の色調である。
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