ミヤマカラスアゲハ!



特に春型は採集したい人も多く、中でも北海道の個体群は綺麗なことからことさらに人気がある。
しかし、私の一押しは長野県秋山郷の個体群である。
産地を言わず黙って見せると、秋山郷の春型と北海道の春型を見比べた人は、秋山郷の個体も北海道と思い込み、「やはり北海道はずば抜けて綺麗だね」と大半の人が勘違いし、綺麗なミヤマカラスアゲハは北海道と思い込んでいる人が多い。北海道と見比べても負けず劣らず、いやむしろ綺麗なのが秋山郷の個体群なのである。
ミヤマカラスアゲハと言えば、関東甲信越地方はツツジの花などが採集ポイントになるが、北海道と秋山郷はツツジが少なく、大半タンポポの花から吸蜜している共通点がみられる。
アゲハ類でこれほど個体変異の多い種も少なく、地域変異を含めて、突然変異的な個体は他に類をみないほどみられる。
さらに飼育も容易なことから、飼育個体を含めると、下手な飼育での鱗粉消失型などまでもがあり、何でもあり!というほどの個体変異である。
ミヤマカラスアゲハの採集は渓流沿いなどの林道が個体数も多く狙い目であるが、さらに効率よく採集するには、園芸店で鶏糞を購入し、林道などの多少湿った、アゲハなどが吸水に飛来するような場所に鶏糞を撒き散らし、地面に染み込むように水分をかけて待つと格好のトラップとなり、効果的な採集ができる。
この鶏糞トラップはオオムラサキを始め、ヒカゲ、タテハ、シロチョウ、セセリなどにも効果的なのでぜひ利用したい。
ただ、何処にでも撒けば良いというものではなく、簡単な場所の見極めかたは、蝶が飛来している地面が最良であり、さらに効果的にするには、最初にネットインした個体をその場に置いておくと、次々に同じ仲間が飛来してくる。
最初に置いた個体が新鮮で綺麗な場合はカケなど破損個体に早めに取り替えることをお忘れなく。
写真は北海道で採集されたミヤマカラスアゲハの異常型である。
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