« フジミドリシジミ! | トップページ | キマダラルリツバメ・マレーシア:ランカウイ島! »

2013年1月27日 (日)

キララシジミ!マレーシア・ランカウイ島

キララシジミ!マレーシア・ランカウイ島


キララシジミ!マレーシア・ランカウイ島


キララシジミ!マレーシア・ランカウイ島


マレーシア・ランカウイ島にはポリティアのエレキノイディス、リブナ、スミスキナのファリゲ、ホイットソン、プロキシマ、デラマスのヤソダとリベンスの7種類が生息している。

キララシジミは日本のゼフィルスと同様な習性をみせ、特定の場所で特定の時間にテリトリー活動をする種類が多い。ただ、種類によってはテリトリー活動もせず、大木の樹木の高所から地上近くに舞い降り、周囲を飛翔し、わずかな時間で再度冠部へと舞い上がってしまう種、テリトリー活動も本当に局地的で短時間しか活動しない種など様々で、これらの習性や活動する場所を知らないと多くの種類のキララシジミを採ることもできない。

エレキノイディスは陽当たりの良い場所では9:30頃からテリトリー活動が始まるが、生息樹木下の草地や幼木などへの陽当たりが遅い場所だと10:00前後からの活動になるが、どちらのケースでも11:00頃にはテリトリー活動が終わり樹木の高所に戻ってしまう。

リブナは樹木の中ほど、地上5〜7mの木漏れ日が差し込むような林縁枝先空間で7:30〜9:00にテリトリー活動をするが極めて局地的である。
テリトリー活動時の飛翔は非常に穏やかで、長竿が届けば空中線も比較的容易であるが、卍活動時は地上近くにまで絡みながら降りてくるので狙い目である。
このリブナは1日中採集可能で、キララシジミの中では1番採集時間帯が長い。他のキララシジミと異なり、陽当たりを嫌うリブナは木の冠部から枝先など樹木全体に陽が当たりだすと陽当たりを避け、陽の当たらない下枝に降りて静止している。
朝テリトリー活動をする周辺の下枝を軽く叩くとゴイシシジミのように、チラチラと裏面の白を目立たせながら飛翔するのでネットインは容易であるが、時々ウラボシシジミやカニアシシジミも飛び出してくるが、なれると飛翔方法で見極めはつく。

ホイットソンは7:30〜9:00の間にテリトリー活動をするが、場所により4〜5mくらいの枝先から全く竿が届かないような高所で活動することもある。
活動時間帯が終わると、テリトリーを張っていた場所より下方の枝先に静止しているので、叩き出し採集でも成果があがる。

ファリゲは9:00〜10:30くらいに活動するが、テリトリー活動は余り見られず、特定な空間がある、陽当たりの良い下枝に高所から降りてきて、多少の旋回をしてからすぐ葉上に静止する。降りてきて旋回、静止する範囲は1〜2㎡もないような極めて狭い範囲にしか降りてこない。リベンスもファリゲに似た行動をみせるが、リベンスの場合は決まった樹木に集まる習性があり、13:00〜14:30に直接的に飛来するが、樹木だけでなく、陽当たりの良い草地に集まる習性もみせる。

リベンスはミドリシジミなどにみられる終齢幼虫が食樹の葉と共に地上に落下して地上で蛹化するのと同じ習性がみられ、発生木の下の草地で10:30〜13:30の間、陽当たりが良い時間帯に、羽化したばかりの翅を伸ばす多数の個体が局地的な草地に群がるように いる光景をみることもある。
この光景を見ていると、♂が直接的に飛来し草地を飛翔するのは、交尾するための羽化直後の♀探しの行動ともうけとれる。

デラマスのもう1種類、ヤソダは13:30〜14:30の間に、局地的な限られた地上へ、樹木の高所から、必ず3〜4匹以上の数で舞うように降り、 3〜5mの範囲内で遊ぶように軽やかに飛翔、幼木に静止を繰り返し、短時間の地上での戯れを楽しんだあと、再度高所へと舞い上がっていく。

キララシジミの中では1番変わった習性をみせるのはブロキシマである。
この種は山頂樹木の空間をテリトリー活動の場所としているが、これには訳があり、9:00〜10:00くらいの間、山頂がガスで包まれている時間帯のみに、3〜4m先も見えないようなガスの中を凄いスピードでテリトリー活動をするが、ガスの中に飛翔してしまう時には全く目視できなく、目の前に飛翔してきたときのみ個体を確認できる。
行き来する活動中にガスが晴れた瞬間に近くの枝先に静止してしまう。
本当に見える範囲内での行動を見逃さない瞬時の判断が試される習性を秘めた種類である。

いずれにしても、キララシジミ採集には活動時間帯、極めて局地的な活動場所、絡む樹木など完全に把握していないと採集が難しいのがキララシジミである。
キララシジミ採集している他のグループの人たちを見ていると、時間帯による樹木の選択、叩く位置、叩く強弱などは考えず、ただむやみに叩きまくっているという状況にみえる。
種類によっては、特に各種の♀は叩きだしというよりは、葉に静止している個体を目で探しだすという採集法であり、♂♀の活動時間帯によって採集方法を変えなければならない。

次回の、私主催のランカウイ採集ツアーは3月19日〜24日。参加費は18万。
まだ参加可能で、希望者は問い合わせ下さい。

03*3954*4164 平日の19時以降にお願い致します。

« フジミドリシジミ! | トップページ | キマダラルリツバメ・マレーシア:ランカウイ島! »

採集ツアーのお知らせ」カテゴリの記事

コメント

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: キララシジミ!マレーシア・ランカウイ島:

« フジミドリシジミ! | トップページ | キマダラルリツバメ・マレーシア:ランカウイ島! »