オオムラサキ幼虫採集!
今日はまるちゃんと新海君の三人で、山梨へオオムラサキの越冬幼虫採集に行ってきた。
本当は昨年行く予定であったが、笹子トンネルの事故で延びていたのがやっと実現!
昨年から越冬幼虫の購入予約が100匹以上入っているため、個体数の多い山梨県韮崎市へ!
狙った場所にはすでに先客が来たようで、エノキの根元の落ち葉はきれいに持ち帰られた後で、林内は一面落ち葉を敷き詰めた状態が、根元はきれいな円形を描き土肌が露出しいる状況である。
これは地元の人がよくやる採集方法で、現地で一枚一枚落ち葉を確認して幼虫をみつけだすのではなく、根元の落ち葉を全て持ち帰り、自宅でゆっくり探し出すという採集法である。
先に採集に入った人はこの場所に詳しい人のようで、私が狙いをつけていた産卵木を熟知しているようで、私が狙いをつけていたエノキの根元は全て落ち葉を持ち去られているためこの地は諦め転戦。
次に行った場所は今までも採集に行っているが、この場所では他の採集者がはいったことのないことからすぐみつかりだした。
それでも昨年に比べると数は少なく、当たる年だと1本のエノキの根元で100匹前後は探し出せるが、今回はこのようなエノキがみつからず、かなりの本数を探しながらやっと目的の数に達した時には4時間近く経過していたが、今日は暖かく、全く寒さを感じることもない楽な採集日和であった。
昨年はオオムラサキの当たり年であったが、今年は越冬幼虫の数からして昨年ほどの個体数を期待できないのではないかと思われる。
逆にオオムラサキの幼虫と一緒に採集できるゴマダラチョウの幼虫は昨年よりはるかに多く、この地域のゴマダラチョウは春型の白化が著しいことから期待できるが、ゴマダラチョウの場合は越冬幼虫の時にすでに70〜80 %寄生蜂に寄生されていることが多く、持ち帰っても余り期待できないが、それ以上に頭にくるのは、寄生されていながら、サナギまで生育することである。
その点オオムラサキは越冬幼虫の段階では寄生がないので、飼育すれば100%近く成虫まで可能であるが、地植えのエノキがないと、水あげの悪いエノキでは、仮に切り枝で飼育しても小型になってしまうので、少なくても鉢植えのエノキがなければオオムラサキなどエノキ喰いの飼育は無理である。
切り枝の場合、すぐ枯れてしまうので次から次にエノキの切り枝を入れていけばいいだろうと考えるだろうが、オオムラサキの幼虫は一枚の葉に糸を張り巡らせ、この葉を座として常にこの葉に拘り、食事にこの葉から離れても、食事が終わればまたこの座に戻る習性があり、この座から離れる時は蛹化するときである。
切り枝の場合はこの座にした葉も枯れてしまうことから、新しい枝を入れると、また新たに座を作らなければならず、切り枝の場合はこの繰り返しでストレスが溜まり、スタミナをなくし、小型な個体になってしまう。
小さなエノキならば近くの公園や路地で容易にみつかるだろうし、1匹は飼育できるだろうから、可愛いオオムラサキの幼虫の顔をみながらの生活も楽しいのではないだろうか!
今夜[13日]9時から日曜TVドラマ【とんび】がTBSで、初回2時間枠で放送される。
役柄に凝る内野聖陽さんは父親役を左利きで望んでおり、本人曰く「今なら左利きでギフチョウをネットインできるぜよ」と坂本龍馬で笑っていた。
私も懇意にしてもらい、ギフチョウツアーにも参加予定でぜひご鑑賞頂きたい!
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