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2013年2月 8日 (金)

ミヤマセセリ!

コツバメ、ミヤマセセリ、ギフチョウと 言えば春の蝶の代表だが、ギフチョウはネットインしてもコツバメやミヤマセセリをネットインする人はあまりいないだろう。
という私も大きいとかめちゃくちゃ綺麗とかという個体しかネットインしないが、ミヤマセセリの白い個体は必ずネットインする。

ミヤマセセリの♀は白化傾向の強い個体も多く、中には真っ白になるような個体もみられる。
関東甲信越地方でのこの個体群がみられるのは山梨県身延町の醍醐山である。
醍醐山にはギフチョウが生息し、ギフチョウは採集が禁止されているが、下部温泉近くからの表登山ル―トはギフチョウ生息地のため、国道300、常葉バイパス南交差点から一色へと抜ける途中の鳩打トンネル手前からの裏ル―トからの登山開始である。
林内を進み20〜30分歩くと鉄塔ラインにでる。
多少林が開けた空間が狙い場所である。
地面を這うように飛ぶミヤマセセリが目に飛び込んでくるが、注意深く観察していると白い個体を見いだせるので、この個体を狙い打ち。
この鉄塔ラインまで行く手前の林内空間にもミヤマセセリはみられるので歩きながらも要注意である。

ミヤマセセリの白化型はそれほど多くはないが、多少の白化傾向の個体はかなりみられ、この個体群にはまると半端でなくミヤマセセリの虜になってしまう。
ミヤマセセリの生息地は至る所、広範囲にみられるか、中でも面白い生息地は山梨県甲州市の国道141、柳沢峠近くにある三窪高原。
ミヤマセセリ=ギフチョウという、発生時期が同じであると思い込んでいる人が大半であろうが、これはミヤマセセリを目撃する機会がギフチョウ採集時ということからであろうが、ミヤマセセリを狙っての探索だとかなり遅くまでみられる。
この三窪高原は7月中旬から下旬が最盛期という考えられない生息地である。
さらにこの遅い発生地の個体群は全般的に白化傾向が強く、中には著しい白化型 もみられる。
この三窪高原でミヤマセセリと出会ったのは何年か前にゴマシシミの探索に来た7月下旬、想像を絶する光景に目を奪われた。
ワレモコウを探し、高原を探索中に白い蝶が草地の上を忙しく飛翔している個体をみた時、多少離れていたこともあり、種類の判別はできず、急いで近ずくと飛翔方法はミヤマセセリであるが、とにかく白い個体にミヤマセセリと確認できたのはネットインした後であった。
その後も次々に目に飛び込んでくる個体は白化が著しい個体であり、興奮しながらネットインを続けたものである。
結局ゴマシシミの生息は確認できなかったが、白いミヤマセセリが多産し、ギンイチモンジセセリも多い高原である。

ミヤマセセリの白化個体は♀にみられることから、時期の設定に難しさがあるが、ぜひ一度はネットインしてほしい個体である。

Photo_4

写真はシャガの花に飛来したミヤマセセリ。裏高尾にて。

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