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2013年2月 6日 (水)

クモマツマキチョウ

クモマツマキチョウ

クモマツマキチョウ


クモマツマキチョウ
来店される方々に今年は何を採りたいですかと聞くと、ベスト3は
ベニモンカラスシジミ、
サツマシジミ、
ヒサマツミドリシジミ、などなど関東近辺には生息していない種類である。

また、私の採集品を見て刺激されている人はオオルリシジミ、新潟県のオオゴマシジミ、ウスバシロチョウの真っ黒いやつと言う人が多い。

比較的採集を始めて日の浅い人は。
クモマツマキチョウ、オオイチモンジ、ギフチョウ
と答える人が多い。

クモマツマキチョウは天然記念物で採れないと思っている人も多いが、条例で採集が禁止されているのは長野県と新潟県の一部である。
では何処に行けば採れるかということになるが、間違いない生息地は山梨県南アルプス市の野呂川流域である。

ただ、この地域に行くには長野県伊那市戸台から市営バスに乗り、南アルプス林道で6月上旬までは歌宿が終点で、ここから北沢峠を抜け、野呂川出会い、さらに小仙丈沢、大仙丈沢などの野呂川支流との出会いまで、健脚者でも2時間前後歩かなければならない。
また夜叉神峠から広河原経由でのルートは6月下旬までバスの運行はなく、1番楽なルートとしては、6月10日前後に北沢峠までバスが運行される戸台からになるが、この時期でも山梨県側はまだバスは運行されておらず北沢峠からは歩かなければならない。

そんなに歩かなくても何処か?という人は、出会えればラッキー程度の個体数であるが長野県との県境に近い山梨県北杜市の塩沢鉱泉の上流。
甲州街道から塩沢鉱泉脇を抜け、塩沢川沿いに林道を走ると、支流との出会いにゲ―トのある林道があり、幸運に恵まれると、この橋付近でクモマツマキチョウと出会えることもあるが非常に稀である。この橋からのんびり歩いても1時間前後で支流の分岐に、そこからは右方向しか行かれないが、すぐ幾つかの堰堤が見え、この辺りからが生息地であるが、稀に林道沿いでも出会うことがあるので要注意。
この塩沢川流域はこの時期ミヤマカラスアゲハやウスバシロチョウが多く、トラフシジミ、コツバメ、スミナガシなどとの出会いもあり、越冬したキベリタテハも姿を見せてくれることから、クモマツマキチョウと出会えなくても楽しめる地域である。また、同じ北杜市の尾白川渓谷にも生息しているが、滝との出会い付近など採集には難しい生息地。韮崎市の小武川支流ドンドコ沢の上流は比較的個体数は多いが、最近は採集者も多くなってしまった。

健脚者なら釜無川支流の中川は間違いなく採れるが、今は車で入ることはできず、歩いたら3時間以上はみなければならず、まして熊の多産地で野営もできずお勧めできない。

新潟県では妙高市の燕温泉からの燕の惣滝の上下流、地獄谷 が採集の可能性は高いが足元は悪い。近くまで車で行かれる楽な生息地は笹ヶ峰山麓、乙見湖の笹ヶ峰ダム下でも稀に出会えることがあり、ミョウコウシジミの幼虫が同時期、同じ場所でイワオウギから見いだせる。 それ以上に、景観は素晴らしく、ぜひ奥様や家族同伴で行きたい場所である。

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