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2013年2月 4日 (月)

蝶の匂い!フォルモン

生き物には匂いがあり、蝶にも匂いがあることをご存知だろうか。
大半♂がフォルモンを出し、♀を引き付けるためであろうが、一般的に知られているのはジャコウアゲハである。
このジャコウアゲハの命名はジャコウの匂いがすることから名付けられたという。
蝶の名前はルリタテハ、スミナガシ、キチョウなどほとんどが色彩や模様から、またはギフチョウのように発見場所からと納得できる名前がついているが、匂いから名付けられた種はジャコウアゲハくらいだと思われる。

採集時にネットインした時、スレていないか、破損していないかなどのチェックをし、リリースかキープが決めるまでは採集者なら誰でも行う行為であろうが、匂いを嗅ぐ採集者はほとんどみかけない。昨年も1年間、延べ100人以上の人たちが私主催の採集ツアーに参加されたが、蝶の匂いに関心をもつ人は誰ひとりいなかったが、11月のマレーシア・ランカウイ島採集ツアーの時、何事にも興味をもつまるちゃんが、デラマスのヤソダキララシジミ♀を採集した時「柿さん、この蝶、凄いチョコレートの匂いがする」と興奮気味に話し、匂いを嗅がせてくれた。
確かにチョコレートの匂いがしていたが、何故まるちわゃんが匂いを嗅いだかは聞きそびれてしまった。採集を始めてまる3年の彼女の思わぬ行為に驚かされたものである。

蝶の匂いについては、たとえばクロハゲハのレモンの匂いなど、食草や食樹の匂い、または吸蜜した花の匂いなどを説とする人もいるが、各種にある匂いは♂♀が引き合うフォルモンであることは間違いないだろうが、この研究をした人、学者は未だにいない。
過去にはエゾスジグロシロチョウとスジグロシロチョウとは見極めができないが、匂いを嗅ぐとすぐわかるという少年がいたほどそれぞれの匂いがあることは確かで、春を迎え、採集シーズンが始まったら、採集時には三角紙に納める前にぜひ匂いを嗅いでみてはいかがだろうか。
また変わった蝶に対する見方ができると思われる。

Photo_3

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