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2013年4月 3日 (水)

ギフチョウ!

ギフチョウ!


ギフチョウ!
富山県、岐阜県、静岡県、長野県、神奈川県、山梨県と3月ラベルのギフチョウ発生が記録された。しかし、4月に入ると天気の悪い日が多く、今週末も雨模様でなかなか採集に行かれる日がない。
このような天気が続くと、わずかな晴れ間などでギフチョウは羽化し、多少の活動はみられるものの低温や雨などでは活動することもなく、寝床となる杉の木などの枝先に静止したままの状態になる。

このような天気で1番怖いのが風である。
特に強風が吹き荒れるとギフチョウは飛ばされないように枝先にしがみつくが、周囲の枝でギフチョウが叩かれることが多く、個体は新鮮なから破損個体が多くなる。
採集時にひどい破損個体はリリースを余儀なくされるだろうが、採集状況によっては片方の尾状突起などが破損している程度では持ち帰ることもある。
気をつけてみると、尾状突起が破損している個体は、左右のどちらかに決まって片方が破損していることに気がつくだろう。
これは杉などの樹木の静止する位置が、1日陽当たりのよい枝先など、ギフチョウが選ぶ場所は樹木の比較的冠部に近い位置のある程度の範囲に集中するため、枝先に静止しているギフチョウは全ての個体が、風を受ける方向が同じになり、当然周囲の枝からギフチョウが叩かれる翅も同じ側になる。そのため、尾状突起などが破損する翅も同じ側の風上の翅が破損していることになる。

ギフチョウ生息地近くに住んでいる人は天気を見なから短時間でも採集に行くことができるが、何時間か時間をかけなければ採集に行かれない我々は、前日から天気を調べ、ギフチョウ日和でなければ採集に行かれないことから、晴天を待ちいざ出陣となる時にはすでに新鮮な完ピン個体は極端に少なかったという結果になることが多くなりそうな今年のギフチョウ初期の天気模様である。

写真は赤班が全て消失する最希少個体!プラックテール。
後翅赤班が、裏面を含め、全て翅縁近くの茶褐色と同様の茶褐色になるイエローテ―ル。

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