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2013年4月11日 (木)

ギフチョウと ヒメギフチョウ

あなたはギフチョウ派?ヒメギフチョウ派?

25県の広範囲に生息するギフチョウに対して、ヒメギフチョウはわずか7県、北海道を含めても7県1道にしかおらず、さらに生息県として含めてある山梨県は鹿にウスバサイシンを食べ尽くされ、全く姿さえ見られない壊滅状態に陥っている。

普通に考えれば生息地が少なく、個体数が少ないヒメギフチョウの方が希少であり、採集意欲を掻き立てられるのであろうが、何故かギフチョウ人気にはかなわない。
ギフチョウは地域変異、個体変異が多いからだと言う人も多いが、このような人たちがはたして何産地のヒメギフチョウを見ているだろうかと疑問に思えてならない。

例えば八ヶ岳山麓の諏訪神社の森に生息する個体群はヒメギフチョウとしては最大型個体群であり、逆に青柳駅裏や蓼科湖周辺の個体群は最小型個体群でありながら黄色が濃く、まるでギフチョウのような色彩をしている。また、多産地の伊那市小黒川林道沿いに点在する生息地では稀にイエローテ―ルや白化型も出現している。
戸隠山系の近くに位置する一夜山麓の個体群は、天然記念物の群馬県赤城山麓の個体群に酷似し、裏面赤班がブロック状で競り上がる特異な個体群であるが、同時期に同地域で天然記念物のクモマツマキチョウが発生していることから、西岳林道での採集は誤解されないようにしないと、監視員にチェックされてしまう。ヒメギフチョウ街道と呼ばれる国道20号・甲州街道沿いに点在する生息地は 4月中旬から発生が始まり、最高標高地点の生息地、白樺高原国際スキー場脇、蓼科牧場周辺では5月下旬から、年によっては6月初旬に発生することさえある。
今年は桜の開花が早く、諏訪湖周辺、諏訪盆地でも桜のつぼみは色ずき、陽当たりの良い中央自動車道沿いでは開花の始まっている木さえみられる。

この地域で発生の早い岡谷市の高尾山では4月20日頃には発生が始まるのではないだろうか。     追いかけるように茅野市青柳周辺の発生が始まり、4月下旬に最盛期を迎える山並みまで至る生息地での発生が続き、5月に入ると高ボッチから崖湯周辺、八ヶ岳山麓の生息地となる。
ヒメギフチョウ採集で、生息地にこだわらず、間違いなく採集したい人向きの多産地は、八ヶ岳山麓の諏訪神社の森、 伊那市の釜無山麓、入笠山麓の小黒川林道、半対峠、岡谷市の高ボッチ山麓、崖湯周辺などがお勧め生息地である。
また、変異の見られる希少生息地を求めるなら、茅野市の蓼科湖周辺、東急リゾート、小諸市の布引観音、富士見町の青木の森別荘地、花場などであり、最希少生息地であり、探索してみたい生息地は山梨県の櫛形山登山道で、丸山林道との分岐点ちかくの防火帯周辺に発生地がある地域である。
来週末にはヒメギフチョウの発生も始まりが、ヒメギフチョウの場合、裏面に特徴のある生息地も多いことから、複数採集されたら、ぜひ少しは裏展翅をしてみると意外な発見がみいだせるのではないだろうか。

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コメント

ヒメギフを狙った採集経験がなく、28,29日に青柳駅と小黒川キャンプ場、入笠山を歩いて来ました。多産地らしいのでワクワクでしたが、時期はずれかポイント外れなのか姿すら見ず退散。
今週末のリベンジ、 どこがいいですか?

俄姫ギフ愛好家さま

28日には青柳や高尾山などでは採れていますが、青柳、高尾山ともピンポイントで、しかも個体数は多くないです(´・ω・`)
小黒川流域にはキャンプ場はないので、行かれたのは県道202と並行している小黒川ではないですか。
ヒメギフの多い生息地は、三峰川支流の小黒川です。
国道152、戸台口から小黒川沿いに戸台大橋方向に入ります。
戸台川が右側を流れ、半対峠登り口手前で小黒川が左側に変わります。
この先に半対峠登り口のゲートがありますから、このT路辺り、さらに上流、右に入るゲート付き林道辺り、ゲートを入った辺りがポイントです(*゚▽゚)ノ

ただ、ヒメギフは低温ですと飛びませんのでご注意を!

本日(2013年5月3日)入笠山へヒメギフの卵採取に行きました。
空振りでした。
ここ3年ほどまったく姿を見ていません。
4年前まではウスバサイシンを裏返すとかなりの確立で見つけることができました。
本当に入笠山にまだヒメギフは生息しているのでしょうか?

三神克己 様

入笠山はまだまだ生息しています。 水飲み場の下のゲートからの場所はかなり少なくなって います。

東谷からの生息地など、余り人が入らないポイントがお 勧めです。

また、発生時期がかなりハラツキがあるので要注意です。゚.+:。(・ω・)b゚.+:。

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