ウスバシロチョウ
蝶屋の年間採集・観察ツアーの予定表をみた人たちが、ウスバシロチョウ採集ツアーの項目をみて、「ウスバシロのツアーなんて参加者がいるんですか?」と疑問を投げかけてくる。
「人気ツアーで申し込みベスト3に入りますよ」と言うと「初心者向けのツアーなんですね」と。 陳列棚からウスバシロチョウの箱を取り出し黙って見せると 「参加します」と即答で申し込みをする人が多い。
ウスバシロチョウの箱には赤ウスバ、日本一大型ウスバ、白化型ウスバ、黒化型ウスバ、なみだ紋型ウスバ、めだま紋型ウスバ、完全黒化型ウスバなどが収まっている。
真っ黒で黒光りする完全黒化型に見入り、この個体を採りたいという人が多く人気のツアーとなる。
この真っ黒い個体群は一般のウスバシロチョウ生息地に生息しているが、何十年も蝶採集しているようなベテランの人に生息地を教えても、私が二桁採集を容易にするなかで、良くて1〜2頭、偶然採れたら最高である。
これは普通のウスバシロチョウとは全く習性が異なり、目撃すらできないからだ。
一般的なウスバシロチョウと言っても、この地方の個体群はかなり黒化の進んだ個体群であり、始めての採集だと真っ黒い個体ではないかと思い込むほど、わずかに白い部分が残るような個体も少なくない。
ただ、末期になり、多少破損個体が混ざるようになると、一般的なウスバシロチョウと同地域内を一緒に飛翔するようになる。
福島県奥会津地方、会津坂下町、西会津町、柳津町、三島町、金山町、只見町にはウスバシロチョウは広範囲に生息しているが、只見町以外には真っ黒い完全黒化型も広範囲に生息するものの、密度の濃い生息地は局地的である。
ツアー開催時には開催場所に案内し、最初は自由に採集させると、メンバーは10匹、20匹黒いのを採ったと喜んでいるが、1時間後くらいに集合し、完全黒化型と喜んでいる個体を見せてもらうが、私が採集した完全黒化型をみせ、比較してもらうと、完全黒化型を採れているメンバーがいないのが毎回のことである。
ここで真っ黒い個体群の習性や採り方を詳しく教えて一緒に歩き、実際に真っ黒い個体を見つけてもらうと、その後はメンバーは容易に採集できるようになる。
とにかく一度目にしたら、絶対採りたいと思い込む個体であり、今年のツアーにも参加者が多く楽しみであるが、豪雪地帯の各種発生状況はかなり遅れていることから開催日が難しそうである。
ウスバシロチョウ採集ツアーは、完全黒化型を2日間狙うか、またはチョウセンアカシジミ、フタスジチョウ黒化型、日本一大型ウスバシロチョウなどのなかの一種の採集を兼ねるかなどツアー参加者との相談できめている。
ウスバシロチョウ採集時には副産物としてミヤマカラスアゲハが狙え、今年はギフチョウさえも狙えそうである。
完全黒化型採集ツアー参加希望者は開催日、参加申し込みなど詳細をお問い合わせください。
採集ツアー開催地、開催日などは以前は公表していましたが、ツアーに併せて現地に来られ、採集地で張りつかれたり、メンバーについて歩いたりと、目にあまる行動をされる方も多く、ツアー参加者に迷惑がかかることからブログでのツアー開催要項などはやむなく公表をやめました。
ブログを参考にされ採集を楽しまれている方々には申し訳ございませんがご了解ください。
問い合わせ
月〜金曜日
19:00〜21:00 柿澤
採集で休業のこともあり、FAXでの問い合わせがお勧めです。
TEL03*3954*4164
FAX03*5982*1991
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