チョウセンアカシジミ
昨日は特別会員の案内で新潟県へ。
目的は初めてのチョウセンアカシジミ。
マップ記載地は成虫採集前に採卵、終齢幼虫の採集などて多産地ほどダメージを受けている生息地が多い。
この傾向が進むと、アサマシジミやクロツバメシジミ、オオルリシジミのように局地的な小さな範囲で生息するチョウセンアカシジミも幾つかの生息地では全滅の恐れがあり、心配である。
この地域のチョウセンアカシジミの生息地は関東甲信越の蝶採集・観察マップに多くの生息地は記載してあるが、特別会員の方への採集案内地は一切公表していない生息地である。
現地に到着したのが9時過ぎで車を止め、降りるとデワノトネリコの根元周辺に自生する幼木や下草の至るところに静止するチョウセンアカシジミがみられ、同行した二人はしばしネットを持たす、カメラを手に撮影会である。
その後採集に入ったが、静かにネットを振っても2〜3匹、多い時には5〜6匹が回りから飛び出してしまうほど個体数の多い生息地であり、長竿でデワノトネリコを叩くということではなく、とにかく周辺にの小さな草木に静止している個体を短い竿でネットイン、それも1匹ではなく、近くに静止する個体を2〜3匹一緒に、多い時には10匹前後がネットに収まっているほどである。
新鮮な個体は♂♀半々くらいの発生状況で、まさに最盛期。 休みなくネットインを続けていたが、10時前、1時間も採集しないうちに三桁採集してしまい、きりがないので終了。
二人はとにかく初めて目にし、初めてネットインするチョウセンアカシジミに興奮し、感激しまくっていた。
まだ時間が早いからと次の要望は大型のウラナミアカシジミ。 見附市のウラナミアカシジミは大型で見応えがあり、一度目にしたら採りたいという衝撃的な個体群であり、生息地に案内をするが、メンバーは皆3m前後の短い竿しか持参しておらず、栗の花から飛び出すウラナミアカシジミはほとんど採れない。
栗の花を叩くと飛び出す個体は大半がウラナミアカシジミであり、稀にアカシジミやメスグロヒョウモンが飛び出し、はぁっとさせられるのはルリシジミである。
大きな青いシジミが飛び出すと、オオルリシジミがウラゴマダラシジミと錯覚し、思わずネットを振ってしまうほどデカイのだ。
とにかく、この地域の蝶は大きい!
だから、目にする蝶は片っ端からネットインである。
別に珍しくもない、ウラナミアカシジミ、アカシジミ、ルリシジミ、ゴイシシジミ、メスグロヒョウモン、ウラギンヒョウモンなどを興奮しながら採集する様は、この文からではとても想像できないだろうが、実際に目にしたらおそらく誰でもネットを振ってしまうのではないだろうか。
それほどデカイのだ。
その後は秋山郷に走り、ギフチョウ飼育の餌採りである。
依頼されている各地のギフチョウの飼育に追われている私は餌の確保がたいへんであり、秋山郷にはギフチョウがほとんど生息しない地域でウスバサイシンの群生地があり、すでに何回が通っているが、この時期には他の草が成長してしまい大変な作業である。
最後に常宿の苗場荘に立ち寄り、美味しい漬物とお茶をご馳走になり、苗場山三合目のさらに上に位置する、秋山郷では1番遅く、6月上旬に発生する生息地に立ち寄り、孵化したばかりの弱齢幼虫を少し採集して帰路についた時にはすで薄暗くなっていた。
チョウセンアカシジミ採集時には、周辺に咲く栗の花を叩くと思わぬ副産物に出会えることがある。
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