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2013年7月15日 (月)

オオヒカゲ

最近あまり人気のなくなったオオヒカゲであるが、ヒカゲチョウの中では代表的なチョウであり、最大の蝶である。
生息範囲は本州以北、北海道まで広範囲に生息している。
多産地が点在する京都、新潟、北海道の個体群は基本的に白っぽく明るいタイプで共通している。
しかし、長野県の個体群は別格。
他地域と比較すると一目瞭然で、黒っぽいうえに重量感のある、渋みさえ感じる個体群である。
長野県には広範囲に生息するが、一時期、八ヶ岳山麓や蓼科山麓の集落周辺の林道を歩けば、いきなり飛び出すオオヒカゲに驚かされ、夢中で追いかけてネットインしたほど何処でも見られた蝶であった。
しかし、農道から林道に至るまで大半の道路は舗装化されてしまい、林道沿いや、沢との出会いなど至るところに自生していたオオヒカゲの食草、カサスゲなどが消滅してしまい、現在は限られた局地的な生息地でしか見られなくなってしまった。

これから7月下旬にかけて発生、最盛期を迎えるオオヒカゲは長野県で交通の便がよく個体数も多く、狙いやすい生息地は諏訪市有賀峠。
有賀峠から後山方面に向かい、覗見石口のバス停の前にグランドがあり、グランド脇の湿地やグランド先のアスレチック跡地の中にも湿地帯があり、スゲの群生地が発生地である。
朝方行くとスゲに静止している個体や、羽化直後の個体と出会える。
当然早い時期にはサナギ採集も容易に探しだすことは可能であるが、サナギ採集の場合は黄緑色の綺麗なサナギのみの採集にしたい。
サナギの色が黒ずみだした、羽化前のサナギは採集しても帰りの車中などの揺れに弱く、大半羽化できずそのまま死んでしまう。
採集は朝方が最適で、スゲに静止している個体は飛翔しても再度近くのスゲに静止し、ネットインしやすいが、日中から夕方にかけては活発に飛翔し、空間からブッシュの中などに潜り込んでしまうので採集は困難になる。
時間的に早朝行かれない方は、ブッシュの中を歩き、空間に飛び出した個体を狙う方法が採集のコツである。

夏休みを控えて今狙える種類などの発生状況は!
白樺湖〜霧ヶ峰にかけて、多少生息地によるが、アサマシジミは発生初期から♀最盛期。
コヒョウモンモドキ、コヒョウモンも発生初期から最盛期。 ウラジャノメは最盛期。
高ボッチ高原〜鉢伏山ではウラジャノメ最盛期。
コヒョウモンモドキは未発生もヒメヒカゲは発生初期。
赤城山ウラジャノメは末期。
磐梯山のゼフはダラダラ発生もまだまだ各種新鮮個体も狙え、ハヤシミドリ、ウラジロミドリも発生が始まっている。
榛名山もあとわずかは狙い目。
本栖湖〜本栖高原ではミヤマカラスシジミが発生初期、ホシミスジは♂は末期、♀発生初期。
クロシジミは精進湖畔、本栖湖畔、本栖高原、朝霧高原から静岡県各地を含め発生初期。
山梨県各地のオオムラサキは最盛期を過ぎているものの、まだ新鮮個体も狙える。
富士宮市北山周辺ではオオウラギンスジヒョウモンが大発生も、全体的には水不足からか花が少なく各種蝶類も少なく感じる。
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オオゴマシジミ採集ツアー参加者募集中!
7月末から8月初旬 1泊2日!
開催地、開催日など詳細はお問い合わせください。

7月懇親会&オ―クション開催日!
7月18日 木曜日 18時より随時
飲み:食べ放題4000円
採集地・採集ツアー案内 その他質問なども承ります。
気楽にご来店ください。新しい蝶仲間と楽しいひとときを!
お会いできることを楽しみにお待ちしています。 柿澤

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