ミヤマシロチョウ ほか高山蝶の撮影地[観察・撮影のみ]
7月には高山蝶も最盛期で、発生の早い北アルプスのタカネキマダラセセリや白根山のミヤマモンキチョウは最盛期が過ぎたとは言え、相変わらず個体数が多かったという。
次いで発生するのはミヤマシロチョウである。
この種は以前、広範囲に生息していたが、幼虫巣の乱獲などで現在は極めて局地的な生息地となってしまった。
最近は松本市のゴマシジミの天然記念物指定がされたように、片っ端から天然記念物指定・採集禁止と騒がれているが、これらの火付け役は、地元の採集者によることが多く、散々自分たちで採集してきたが、よそ者が増えてきたから採集禁止にということが多く、一旦採集禁止になると、これらの人から地元の人たちまでもが[この紋所が目に入らぬか]という高飛車での対応をされる。
長野県東御市のオオルリシジミ、八ヶ岳山麓のミヤマシロチョウを含む高山蝶、静岡県芝川町のギフチョウ、福島県三島町のキマダラルリツバメをはじめ、多くの種類が目先の天然記念物に踊らされ、全く実質の価値観、自然保護に関心がない役所の役人などで可決されていく。
採集禁止はわかるが、採集禁止にするなら、その前にやらなければならない環境の自然保護があり、何でもかんでも採集禁止にするのではなく、広範囲に生息する種類なら地域指定をもうけるとか考え方はあるのではないか。
片方では採集禁止にし、片方では生息地の林などを伐採し別荘地にと、さらに林道や農道の舗装化など首を捻りたくなる条例が、扱いが多すぎる。
ミヤマシロチョウも長野県の指定とは別に茅野市独自の条例があり、罰金50万とか60万とも言われている。
天然記念物=自然保護というのではなく、天然記念物=密猟 者の摘発という構図で、環境維持などはほとんどみられないのが状況であり、他の種類の採集に行っても、ネットを持参しているだけで密猟者扱いされることも少なくない。
話がそれてしまったが、ミヤマシロチョウの撮影、観察が楽な生息地は八ヶ岳の美濃戸別荘地から山小屋のある美濃戸の間の林道沿いで、車でゆっくり走れば、道中の道端に咲くアザミの花などから吸蜜するミヤマシロチョウと出会える。
個体数が多いのは立場沢上流であるが、この生息地は徒歩で一時間前後歩かなければならない。
個体数も多く、楽に出会えるのは鹿沢高原で、キャンプ場への道沿いなど広範囲に出会える生息地である。
また、山梨県の広河原から野呂川出会いの間、バス道路も楽に出会いの可能な地域である。
広河原から北沢峠行きのバスに乗り野呂川出会いで下車、小仙丈や大仙丈への林道ではミヤマシロチョウと多少発生時期が異なるが、ベニヒカゲやクモマベニヒカゲとの出会いもあり、これらは山梨県では採集可能なので気兼ねなくネットインできる。
ミヤマシロチョウは野呂川出会いから広河原に向かって歩いて下れば、林道沿いを滑空するように飛翔する個体や、アザミの花などから吸蜜する個体と出会え、沢との出会い場所周辺ではさらに多くのミヤマシロチョウの観察機会に恵まれる。
そのほかにも生息地は点在しているが、撮影や観察ならなるべく楽な地域がと考えるのは私のみか。
ミヤマシロチョウの適期は7月20日前後から7月中が綺麗な個体の撮影・観察 時期である。
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