天敵
もう二十年以上前になるだろうか。長野県立科町でのオオルリシジミ採集に。当時すでに長野県のオオルリシジミは全滅したと言われていた時期であるが、当時立科町や現、東御市では何ヶ所かに生息地が点在していた。しかし、この生息地を知る人もなく採集者と出会うことはなかった。この当時オオルリシジミ採集と言えば新潟県に多産地があり、また、生息地も点在していたことから多くの採集者が新潟県での採集であった。長野県の生息地では1生息地で1.ー2匹、多くても二桁いくことは年に1回あるかないか。ところがクララは3株程度で周囲低木や背丈の比較的高い草に囲まれ、多少のヒメジュオンが咲き、必ずオオルリシジミが何匹かいる空間があった。この空間に脇から入り、まずは目で静止しているオオルリシジミを探す。視線より低い草花に静止している個体は容易に探しネットイン。その後その空間を軽くネットを振ると2.3匹のオオルリシジミが飛び出してくる。軽く飛び出したオオルリシジミを素早くネットイン。所が前回同様に3匹飛び出したオオルリシジミ2匹は直ぐにネットインもあと1匹が当たらない。見あたらない?。勘違いかなと考えてみても確実に3匹飛び出していた。動的視力には自信がある私が見間違いはない。その日はそれで終わった。次回同じ空間での採集時、軽くネットを振ると前回同様に3匹のオオルリシジミが飛び出した。同方向の2匹を素早くネットイン。しかし、またも逆方向に飛び出した1匹が突然消えた。それでも瞬間なにかがみえた。瞬間的にその方向を見ると、オオルリシジミを捕まえたオオシオカラトンボが。私より素早く、それも狙っていた私にも気ずかれない身動き。こんな天敵がいたなんて。天敵にはこちらも対応しいと。次回、その空間に入る前なヤマトシジミやベニシジミをネットインし、空間に離す。ハマったね。オオシオカラトンボは素早くヤマトシジミを捕獲。こんな天敵と立ち回ることができる自然界にはますますハマる想いであった。
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