2022年度の発生状況
関東甲信越では2022年度は全般的に個体数が少ない年であった。ギフチョウは豪雪地帯は通常の個体数を目撃することさえ難しい生息地さえあった。特に不作だったのはイエロ~バンドが発生することで採集者が殺到する長野県開田村。採集者はギフチョウ自体と出会うことさえ難しいという状況。不思議なことは大半の固体がイエロ~バンドという発生地では局地的ではあるが個体数は通年通りで、ツアー参加者は全員イエロ~バンドを複数採集という、今年の発生状況からは考えられない成果であった。特に個体数の多かったのは豪雪地帯の福島県西会津町、金山町、只見町に新潟県村上市や山北町など。クモマツマキチョウも各生息地個体数は少なかったが、新潟県糸魚川市や戸隠山系では通年通り。ヒメギフチョウもさほど芳しくはなかったか長野県各地やみちのくヒメギフチョウの宮城県、岩手県などは個体数が多かったものの発生が早く、特に岩手県では5月の連休にはほとんどの生息地が末期という状況であった。キマダラルリツバメは通年より1周間前後発生は遅く、生息地により極端な発生状況で福島県では多少個体数が少ない程度であったが、長野県飯田市や大桑村などでは個体数は少なかった。ミヤカラスアゲハも全般的に個体数は少なかった。オオゴマシジミは好不調が全般的に極端で白骨温泉から安房峠周辺は不作。秋山郷も全域的に不調も局地的な生息地では容易に二桁採集も。キベリタテハは好調で特に群馬県みなかみ町、長野県茅野市などは、キベリタテハの発生周期の最盛期を思わせる個体数。北海道ではオオイチモンジは黒オオイチも多く、ほどほどの発生状況。離島では沖永良部島のコノハチョウは好調。奄美大島のフタオチョウも相変わらずの個体数であったが、特産のアカボシゴマダラは極端に激減している。スミナガシやイワカワシジミは個体数が少なかった。西表島のルリモンジャノメは相変わらず好調。石垣島ではシロモンクロシジミやヒメウラボシシジミが迷蝶として一時的に。西表島で大発生していたルリモンジャノメが比較的広範囲に発生。9月の台風の塩害てその後は極端に各種個体数は少ないうえに好採集地の多くの地域で道端の草刈りが激しく採集地の選択が難しい状況。マルバネルリマダラは広範囲に発生している。
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