2013年3月31日 (日)

シモフリヒゲナガゾウムシ=動画

後藤まる美さんのマレーシア土産に比較的珍しいシモフリヒゲナガゾウムシが届きました。

体調2㌢ほどながらヒゲ?触角の長さは3倍以上!

ヒゲの長さからしてこの個体は♂ではないかと、甲虫はあまり詳しくないので間違いがあればご指摘を!
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2013年3月26日 (火)

ギフチョウ

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さまざまな
  事おもいだす           さくらかな
              芭蕉

桜の花が咲くと春のきたのを感じるのが一般的な人たちの感情であろうが、我々蝶好きな人たちはギフチョウの発生を心まちし、ギフチョウ採集に心を踊らせる。
桜が咲き誇った景観を見て綺麗だなとは感じるだろうが、それ以上にこの咲きかたならギフチョウは何処の生息地で発生しているとか、何処が狙い目とか、桜の花に感動することもなく、ギフチョウを採集するための道案内にすぎない。
一般の人たちはお花見だと身近に咲く桜をみて感動するだろうが、我々は何回満開の桜を見るだろう。
家の回りの桜から始まり、山梨だ、新潟だ、長野だ、福島だと採集にいく先々で、さらに目的地に行く道中でと、一般の人たちのからみたら、なんと贅沢なお花見をしているのだろう。

コ―トを脱ぐ時が春、上着を脱ぐ時が夏と着るものくらいでしか季節の変化を判断できない人たちに比べ、樹木の芽吹き、雲、咲き誇る草花、囀ずる小鳥たちの鳴き声、私たちはそんな自然の生き物たちと会話をしながら、自然の中に身をゆだねて季節を先取りしているごくわずかな人間だということを気がついていないだろう。

今週末から来週にかけて長野県、岐阜県、山梨県、新潟県へと、桜の花に導かれるようにネットを持った人たちが採集地へと散らかって行くだろう。

当店には桜の花は咲いていないが、東京の桜の開花から毎日のように、ブログを読んでくれている人たちがギフチョウの採集地を探しに来店してくれている。
子供連れ、採集者の少ない生息地、狙った型を求める生息地などなど、ギフチョウ採集の狙いかたはそれぞれであるが、ギフチョウを採るという目的は皆さん一緒である。
そんな目的が一緒な人たちが訪ねてくれることは物凄く嬉しい。
私が知る範囲であればお答えするので気楽にお越し頂きたい。
できれば一緒に採りに行きたいくらいである。

2013年3月10日 (日)

春1番 モンシロチョウ!

春1番 モンシロチョウ!
半袖でも暑いくらいの今日10日、世田谷区在住の小林雄一君から春1番の便りが届いた。
庭先のふきのとうの花にモンシロチョウが飛来していたとの便り。
いよいよ春到来である。

間もなくギフチョウの初見の報告もあるだろうし、待ちきれない人は週末に採集計画をたてているのではないだろうか。
毎日私にもギフチョウ採集地や採集計画、ツアーへの参加問い合わせが数多くきている。
蝶やが今思っていることは、早くギフチョウを採りたい!
ギフチョウの初見があった人は
住所、氏名、携帯などと併せてご連絡下さい。

2013年3月 4日 (月)

蝶を採るたのしみ!

蝶採集には幾つもの楽しみかたがある。
私が蝶を採りだしたのは小学生になり、夏休みの宿題に理科の研究というのがあった。
当時の遊びと言えば川で魚採りや公園や野山でのセミやトンボ採りなど、すべて自然が相手。
理科の研究も遊びながらできる昆虫採集。
ワイシャツの箱に何も考えず蝶、トンボ、カブトムシなど無造作に並べたのが小学1年生。
夏休みが終わり、三学期が始まると、各クラスの廊下に作品が一斉に陳列される。
上級生の作品をみると綺麗に翅を広げた蝶の標本が幾つも並んでいる。
私たち低学年の昆虫採集とは基本的に違い、目を奪われていた。
と同時に自分もこんな標本を作りたい、こんな蝶を採りたいと、この時から私の蝶人生が始まったと言っても過言ではないだろう。

私は3才の時に誘拐され、当時諏訪市をあげての大騒ぎになっていたこともあり、蝶採集はなんとか親が認めてくれていたが、バス、列車の利用は駄目など活動範囲もかなり厳しく制限され、低学年のころはけして一人での蝶採集に山に行くことさえできず、常に家族の誰かが同行してくれていたが、ようやく小学4年くらいからひとりでの採集ができるようになった。

いまだに鮮明に残っている思い出はオオムラサキ採集である。
当時、長野県諏訪地方ではオオムラサキの発生は7月末から8月の夏休みに狙える蝶で、樹木の梢を旋回するオオムラサキが採りたくて毎日通いつめた。
沖縄返還前で日本産が200種類に満たないころ、小さな沢、郷の沢には118種類が生息するという日本でも屈指の好採集地であった。
この郷の沢の上に位置し、私が通いつめていた立石山の山頂には小さな畑があり、周囲を松で囲まれている。
この畑の上の空間をオオムラサキが旋回し、松の枝先に止まるオオムラサキを眺め、石を投げて追いかけてくるオオムラサキに空中戦を挑んだりと、いろいろ試みるが採れない。
最後には釣り道具屋さんに行き繋ぎ竿を買い、何とかネットをつけれるようにして再度チャレンジも、僅かに届かない。
最後に試みたのが、周囲の松の木の真ん中近くにある桜の木に登り、竿を伸ばしてみると、いつもオオムラサキが止まる枝先に届いたのだ。 オオムラサキは昼過ぎにならないとこの場所に飛来してこないので、昼前から桜の木に登り、邪魔な枝を折り、真夏の1番暑い時間帯に木の上でオオムラサキが飛来してくるのを待機しているのだ。
体力も腕力もない子供が長竿を、安定感のない木の上から狙うが簡単には採れない。
木に登りだして3日目、なんと畑の持ち主が作業に来てしまい、「降りてこい」と声を掛けられる。 3日も暑い日中木の上で待機して一匹も採れず、怒られるのかと悲しい気持ちで降りて行き、事情を説明する。
黙って聞いていた叔父さんはいきなり桜の木に登りだした。
呆気にとられていると、私が待機していた辺りの枝を斧で切りだした。
しばらくすると桜の木の先端は切り取られ、旨く枝を残して切ったのか、先端に座って頷いている。
降りてきた叔父さん「足場も良いし、邪魔な枝もない、座って待てば疲れないからな」「暑いから水分はとれよ」「ガンバレ!」と。
顎でしゃくるように木に登るように促してくれた。

やった!!
ついにオオムラサキをゲット!
この時の喜びは本当にしっかりと覚えている。
オオムラサキの習性がわかれば容易に採れるオオムラサキも、何も知らない子供のころは苦労していたんだと、今になれば他人事のように笑えるが。
こんな苦労の繰り返しや、出会った人たちからもらった心が私の財産なのかもしれない。

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2013年2月18日 (月)

さくら

さくら
目白にある学習院中等科のグランドの周り、目白通り側にはさくらの大木が何本も並んでいる。
そんなさくらの中に1本、東京で1番早く咲くさくらの木がある。
流石にまだつぼみも膨らんでいないだろうと今日(18日)見に行ってきた。
なんと!なんと!すでに三部咲きなのだ。
コ―トの襟をたてている我々はまだ冬から抜け出していないが自然界は敏感で、先日も千葉の方に春を探しに行った時、風の当たらない陽当たりの良い窪地ではいぬふぐりの花が咲き、ふきのとうが顔をだし、その窪地には春が来ていたのだ。
自分だけが探した、自分だけの春の先取り!
ロマンチックになれる一時であるが、
今日、また、春をみつけてしまった。
校庭の中であり、近ずいて携帯で写真を撮ることができず、皆さんに春をお届けできないのが残念である。
誰でも気をつけて周囲を観察していれば、きっと身近に自分だけの春をみつけられるのではないだろうか。

2013年2月16日 (土)

小さな宝物!

50〜60代の人は昆虫採集をした経験をもつ人が多いだろうが、最近では蝶を含め、昆虫採集に興味をもつ子供たちは少なくなってしまった。
ゲ―ムやパソコン、さらに塾などに追われてるのか、昨今は、屋外で遊んでいる子供を見ることがなくなってしまった。

稀に昆虫に興味を持ち、小さい頃はお父さんと一緒に採集に行き、将来を期待するほどセンスがよく、本当に虫好きな少年少女にも沢山出会ったり、一緒に採集に同行してきたが、私の周囲で立派な大人になってもいまだに採集を続けてくれているのは、私の主治医、佐々部先生の次男・陽平君だけである。
しかし、この陽平君慶応大学医学部に合格したもののヨット部に入ってしまい、 蝶のシ―ズンはもろヨットのシ―ズンでもあり、なかなか採集には行かれなく、父親の先生とも蝶採集に同行できず嘆いている。

今私の回りには光君、まゆこちゃん、勇作君、榎峠さんの家の三兄弟など小中学生の蝶・昆虫を好きな少年少女がいるが、みんな凄い虫好きで将来が楽しみな逸材である。
しかし、心配なのは入試などで途切れてしまうことである。
私の今までの回りにいて虫好きだった子供たちが虫から離れてしまった原因はほとんど入試の為の塾通いなどである。
子供たちの虫に対する興味を理解し採集に同行したり、協力したのがお母さんかお父さんかにより、 子供に与える影響がはっきりしている。
虫好きの子供たちが虫から離れてしまった原因は教育ママの指導で一切の採集などをやめさせられてしまうことである。
それを許す父親も情けないが、いくら入試が大変か、希望の学校に入れさせたいかは分かるが、せめて月一度位は息抜きの意味も含め気分転換に採集に行かせてあげられないものだろうか。

何かに集中する、何かを全うするということは将来絶対役にたち、蝶を趣味にもつ人たちを見ると、大学や病院の先生、会社の役員など社会でも上層部にいる方々が多く、さらに蝶採集をしている人たちは現在かなり高齢化していることは事実であるが、常に自然と向き合い、自然と会話をしていることから老齢化せず、アルツハイマ―になる人もほとんどいないことである。

奥本大三郎先生のNPOアンリ・ファ―ブル会の昆虫塾では昆虫採集会や標本教室、昆虫研究大賞などを開催し、私も時間があるときには参加し子供たちと接しているが、これらに参加している子供たちは本当に虫好きで、この虫好きな子供たちを親の思い込みで虫から離すことをしないようにしてほしいものである。

2013年2月11日 (月)

採集者と撮影者!

最近はマニアの高齢化に伴い、仕事をリタイアした人も多く、ネットからカメラに持ち変えている人も少なくない。
カメラも非常に良くなり、ましてデジタル化したことから、何枚シャッターを切ってもお金をかけずに確認できることから、あとはカメラアングルなどセンス次第でプロ並みの写真が撮れる。
朝日新聞の一面に季節の写真が載っているが、一時期蝶を載せる時には、写真撮影の案内をしていた時期があるが、カメラマンは一枚の写真を載せるのに36枚撮りのフィルムを 20本以上使用していた。
当時は現像代がかかり、普通の人には到底できないことであったが、これだけシャッターを切ったら自分でも良い写真は撮れるなと思ったものである。

今カメラに持ち変えている人も以前は大半採集者であろうが、フィ―ルドでは撮影者と採集者はライバルであり、お互いに邪魔でならないだろう。
私も採集時にスミレから吸蜜しているギフチョウをネットインしようとしていた時「すいません、写真を撮らせてくれませんか」と声をかけられ、撮影を待っている時、少し離れた場所を飛翔するギフチョウをみつけ、そちらに走りネットインしながら目に飛び込んできたのは、お散歩ネットでネットインする光景。
撮影者の所に知らんぷりして戻ると「すいません、飛んじゃいました」と。
こんなことはキマダラルリツバメやオオルリシジミなどでも何回もあった。
また、逆に撮影中にネットを振られたなどという話も何回も聞いている。
採集案内をしている私には、時には撮影案内の依頼がくることもあり、撮影者の場合は、採集者には案内しないような種類によっては特別な場所に案内することがあるが、中には撮影と言いながらネットも振るという人もいて、次回には採集に行く人もいる。
採集ツアーや個人的な採集、撮影案内というのは、不動産やさんと同じで一度案内をすれば、その後は何回でも個人的に行かれることになり、案内場所を売っていることになる。
採集場所と撮影場所をできる範囲分けての案内を心がけているが、種類によってはどうしても同じ場所になってしまうこともあり、ツアー開催時には採集場所と撮影場所を区切っての活動をしてもらうこともある。
このブログをヒントに動く人は採集者も撮影者もいるだろうが、個人的な採集者は当然ながら、撮影者グループも開催ツアー以外でも案内以来があれば時間さえあれば受けているのでお問い合わせを頂ければ、採集者のいない場所への案内も可能である。

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2013年2月 4日 (月)

スズメバチ!

スズメバチ!

マムシやハブなど毒蛇で死亡する人は国内では年間10人前後であるが、スズメバチで死亡する人は年間100人を越すという。

特に秋になると、スズメバチは活発な活動時期になり、この時期になるとスズメバチ被害が一気に多くなる。
私もスズメバチ酒を作るために毎年スズメバチとネットひとつで格闘し、昨年も7ヶ所も刺されたが幸い生き延びている。血液検査の結果、次回刺されたらヤバイ数値に達していると主治医の佐々部先生には厳重に注意されている。

山に行く方は、健康診断などの時の血液検査時に、ハチに刺されても大丈夫かの数値を調べてもらっておくことをお勧めする。

毎年スズメバチ被害者はあとを絶たないが、唯一スズメバチに刺されても死者のでない県がある。
これは沖縄県で、年間スズメバチに刺される人は当然いるが被害者がでない。
この原因はサトウキビだという。
サトウキビが原料の黒糖は沖縄県では常に料理などに利用され、1年中食していることがスズメバチに刺されても対抗できる抗力が養われているからだと言う。
最近は純粋な黒糖は少なく、科学調味料などが混ぜられた黒糖が多く、お土産屋さんなどで売られている物は大半このような物だという。   原料・サトウキビのみの純粋の黒糖がスズメバチだけでなく虫刺されなどには効果的で、沖縄県ではスズメバチに刺され病院に行くと、治療のあと「黒糖を飲めよ」と言われるほどだという。

私は虫刺されして痒くてたまらない時など、黒糖を2〜3粒コップ一杯のぬるま湯に溶かして飲むと不思議と痒みも治まってしまうことから、私は石垣島の植物園から毎年純粋な黒糖を送ってもらい、虫刺されやスズメバチに刺された時には飲んでいる。
黒糖がなんでスズメバチなどに効果的か、慶応大学の教授に話したところ、この話に非常に興味を持った教授が研究してみると・・・いまだに結論はみつからないようであるが。   機会があったら、血液検査でハチに対する数値検査と、黒糖が手元にあるといざというとき効果的ではないかと思われる。

昨年スズメバチに刺された時、「これだけ刺されてよく生きていたね」と山の民宿の人や猟師に言われたが、もしかすると黒糖の効果ではと感じているのは思い過ごしだろうか。

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2013年2月 2日 (土)

世界遺産・奄美・琉球

奄美・琉球が国内5番目の世界自然遺産の登録候補地に決まった。
国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)に必要書類を提出し 2016年度の登録を目指すという。
自然遺産の対象地域は、奄美大島、徳之島、沖縄本島北部のやんばる地域、西表島で調整が進められている。
国内最大規模の亜熱帯性森林で、アマミノクロウサギ、イリオモテヤマネコなど絶滅危惧種が生息している。
西表島以外は世界遺産登録の前提となる国立公園などに指定されていないため、環境省などは地元の合意を得ながら国立公園化を急ぐという。
いずれにしても島内の林道まで大半舗装化し、観光という名義のもとホテル、ルストランなどはほとんど無造作に、環境とマッチしない建物が乱立している。
私たちが何を言っても役所の人たちが考えることとは全く一致することはないだろうが、昆虫界に於いてまだまだ新発見が期待できる地域が世界遺産という名のもとに昆虫採集なども一切禁止になってしまったらと考えると複雑でたまらない。

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2013年1月 5日 (土)

謹賀新年!

謹賀新年!


謹賀新年!

明けましておめでとうございます。

日本は寒い!

今年は何をしたいか考えてみた。

久しく本格的にやっていなかった新規生息地の探索!

以前の生息地で絶滅状態になったが、環境が変わったとか、極端な原因があっていなくなった訳ではなく、採集者が殺到して姿をみなくなった種類や生息地も少なくない。

そんな場所や近くに移動して再度生息を確認していることも少なくない。

私が1番好きな蝶はオオルリシジミ!

今現在私が知っている生息地は20ケ所以上あるが、新潟県にはまだまだ再確認してない未調査場所が多数あることも事実!

今までにもクモマツマキチョウ、オオゴマシジミ、オオイチモンジなどなど一時は諦めた場所で再会したこともあり、再度チャレンジして再会の喜びを味わいたい。

蝶マニアも高齢化した現在、アンゼンパイでの採集者が多く、新規生息地探索に時間をさくバカがいてもいいだろう!

また、昨年販売したオオゴマシジミの産地ごとの標本が物凄い評判で、昨年からオオゴマシジミ採集ツアーの申し込みが殺到して、採集日の振り分けに嬉しい悲鳴をあげている。

それほど綺麗で大きな、見事なオオゴマシジミなのだ。

本年も宜しくお願い申し上げます。

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